Google Cloud Platform エンタープライズ設計ガイドを読んだので読書メモ。 実際にGAEやGKEにデプロイしたりしながら学びたい人は別の本を探すか、GCP公式のチュートリアルやGoogle Codelabsで勉強したほうが良いかも。
所感
自分はGKEは少し触っているのだが、他のGCPのサービスはまだちゃんと使えていない。 GCPにどんなサービスがあるのか知るために表題の本を購入した。
GCPの主要機能をざっくり俯瞰したりAWSのサービスとの比較が見たい人におすすめ
本書では主要なGCPのサービスが項目別に各章にまとめられている。AWSの類似サービスも適宜挙げられているので、AWSを一通り触っている人には一層のことわかりやすいと思う。 第3章のストレージサービスの章ではサービス別の具体的な使用用途など説明されおり、類似サービスをどのように使い分ければよいか学ぶことができた。 また、10章、11章にはサンプルでオンプレ構成からGCP構成にリプレースするときの例が記載されている。 「機能はわかったけど、どう組み合わせるのだろう?」というところを知りたい人は構成例が参考になるだろう。
各サービスをどう操作するのかは書いていない
gcloud
コマンドの説明やCloud Shell
についてはほぼまったく触れられていない。
付録AのCloud Datalab
の使い方の中で少しだけ登場するが、本章内では具体的な操作の例などは基本的に出てこない。
そのため、実際にGAEやGKEにデプロイしたりしながら学びたい人は別の本を探すか(といってもGCPの日本語書籍はほとんどないが…)、
GCP公式のチュートリアルやGoogle Codelabsで勉強したほうが良さそうだ。
実際に業務でGCP上にもろもろを構成する際はサービスアカウントの作成・設定が必要になったり、サービス間の権限設定をしないといけないと思うのだが、そのへんの解説もとくにはない(IAM自体の紹介は7章に記載がある)。
終わりに
自分はあまり英語が得意ではないので、適度なボリュームの日本語でGCPの主要サービスの概要を知ることが出来てよかった。 欲を言うと、個人的には「手の動かし方」を知りたかったので、もう少し具体的な操作などが書いてあると良かった。 自分と同じような内容を期待する人にとっては、プログラマのためのGoogle Cloud Platform入門のほうがよいかもしれない。ただ、Amazonのレビューをみるとこちらの書籍は少し古いせいかサンプルコードが動かないなどの問題があるらしい(自分は一度目を通しただけでまだサンプルコードなどは動かせていない)。