エンジニアの知的生産術を読んだので読書メモ。
タイトルに「エンジニア」とついてはいるものの、それほどエンジニアリングに特化した内容でもなく
エンジニアでなくても読める、かつエンジニアでなくても日々の知的生産を向上できそうな良本だった。
アウトプット(知的生産)するのは難しい
私はプログラマー(Webエンジニア)であり、日々の業務の生産性はだいたいコーディング量やGitHubのPull Request数で測ることができる。
また、プログラマーとしてまだまだ知識不足であるため、業務外でもコーディングや技術書の読書、ブログへのアウトプットを行なっている。
要は大量にインプットして大量にアウトプットしていきたい。フロントエンドもインフラも学習したいし、Goはもっと強くならないといけないしRubyもやらないといけない。
が、時間は有限である。なるべく効率的にインプット・アウトプットできないか常に模索している。
インプット/アウトプットのためのテクニックを学べる
本書は以下の7章から構成されている。
- 第1章 新しいことを学ぶには
- 第2章 やる気を出すには
- 第3章 記憶を鍛えるには
- 第4章 効率的に読むには
- 第5章 考えをまとめるには
- 第6章 アイデアを思い付くには
- 第7章 何を学ぶかを決めるには
どの章から読んでもよく、それぞれ長くても1時間程度あれば読めるくらいの分量だった。
大まかに以下の知識を得ることが出来た。
- 明確なゴール(目的)を持って学ぶ
- 如何にやる気を減らさないか。
- タスクの優先付けと分割
- 学んだことをどうやって記憶に定着させるか
- 効率の良い読書術
- 考えを発想し、まとめる
- 何を学ぶか選別する
私はまず以下のことから取り入れていこうと思った。
- 学びのサイクル(インプットして、解釈して、アウトプット(検証)する)
- GTDでタスクを洗い出す。1つのタスクに絞る。1つのタスクを小さくする。ポモドーロテクニックでやる気を持続する。
- アウトプットすることで記憶に定着させる
- 読書の目的を明確にする。目的にあった読書方法を行う。
- KJ法をつかって考えをまとめる。整理する。
実際に活用してみて
まだ個々のテクニックについてちゃんと学んではいないので、正しく出来ていないかもしれないが、日常に取り入れられるテクニックは多かった。
直近では技術書典用に原稿を書く必要があったのだが、少しKJ法の真似事をしてみたりタスクを細分化したりしてみた。
- 書かなきゃいけないこと、書きたいこと、書けることを書き出してみる
- それぞれをグルーピングしてみる
- 作ったグループで章組みを考えてみる
- それぞれの章や節、調査事項などをタスク化する
原稿(長文)を書くのは初めてだったので、最初はたじろいでいたが、文書全体の筋道を作って個々のタスクに細分化することで(ハマりなどはあったが)だいぶ迷わずに原稿を書くことができた。
また、少しずつ書くことができたので、「すこし時間があるからこの部分だけざっと文章書いてみよう」とやる気を継続することも出来た。
日々の読書を効率的にしたり、最近いい加減になっていたタスク管理やポモドーロテクニックも見直していきたい。
おわりに
この本は評判がとてもよかったのと日々の活動に即時性の効果がありそうだったので、積読の順番を無視して買ってからすぐ読んだ。
実際日々の生活や行動を少しずつ変えられそうだし、実際にその効果を感じることもできた。
まだ「通読」した程度なのでまた読み直したい。また、ブログでのアウトプットは「他人にわかりやすいか?役に立つのか?」という観点の他に「自分の中に何を定着させたいのか?」という視点ももっと意識していこうと思った。
ちなみに2018/10/02現在エンジニアの知的生産術はKindleに電子書籍版がない。そのため自分は「Gihyo Digital Publishing」で購入した。
- エンジニアの知的生産術
基本的に電子書籍はKindleで読んでいるので、早く既刊もKindleで売って欲しい。(PDFだとKindleでメモやハイライトがつけられない)
2018/10/31追記
11/14にKindle版も販売されるようだ。
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エンジニアの知的生産術 ―効率的に学び、整理し、アウトプットする WEB+DB PRESS plus Kindle版
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WEB+DB PRESS plusシリーズ,Kindleほかでの展開を開始――第一弾として『クラウドゲームをつくる技術』を9月20日にサイマル発売