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Mar 3, 2019 - 7 minute read - Comments - review

[書評] アウトプット大全 を一ヶ月試してみて毎日のアウトプット力が着実に向上し始めた

アウトプット大全を読み、一ヶ月試してみた感想を書いておく。

所感

本著はアウトプットするためのTipsがひとつ2、3ページくらいの量でいくつもまとめられており、自分に合ったもの、すぐ始められそうなものから試すことができる。
本著の「アウトプット」とは、「他人と話す」「アイデアを出す」という日常の小さなアウトプットも含まれており、ブログを書いたりなにか発信する媒体を持っていない人が読んでも参考になるはずだ。
私は読後一ヶ月程度いくつかのTipsを試してみたが後述する通りとても効果を感じたので今後も本著のTipsに従うのを継続していきたい(そして他のTipsも取り入れていきたい)と思う。

どんな本なのか

この本には著者がまとめた80のアウトプットのTipsと、7つのトレーニングがまとめられている。

著者である精神科医の樺沢紫苑氏は実際に以下の圧倒的なアウトプットを継続しているとのこと。

  • メルマガ 毎日発行 13年
  • Facebook 毎日更新 8年
  • YouTube 毎日更新 5年
  • 毎日3時間以上の執筆 11年
  • 年2~3冊の出版 10年連続
  • 新作セミナー 毎月2回以上 9年連続

そしてアウトプットだけでなく、月20冊以上の読書、週4~5回のジム通い、年30日以上の海外旅行などなども行なわれているらしく、インプット・アウトプットともに相当な量だ。しかしちゃんと睡眠も7時間とっているらしい) この著者がどうやってこの量のアウトプットを出しているか?そのコツを80のTips(+基本法則の説明、5つのトレーニング)として紹介しているのが本著だ。

なぜ読もうと思ったのか

私はプライベートで毎週このブログを書いたり、月イチ程度ITエンジニアの勉強会で発表をしたりしている。また、平日昼間はプログラマーとしてプログラミングなど行なっている。やりたいことがたくさんあるのでどうすれば一つ一つのアウトプットを品質高く高速に出せるのか試行錯誤を続けていた。そんな中でこの本が話題になり始めていて少し立ち読みしてみたところ、共感できるところがあったり、すでに実践している手法が紹介されていた(なので他の手法も合いそうと感じた)のでちゃんと全部読む事にした。

著者の持論は「いくらインプットしてもアウトプットしない限り、記憶として定着しない」「自己成長はアウトプットの量に比例する」だ。私はプログラマーなので技術書をよく読むのだが「これは本で読んだことあるしすぐできる」と思っても実際に手を動かしてみると全然できないことがよくある。なので極力自分で一度サンプルコードを書いてみたり、ブログに自分の言葉にまとめてみたりしている。このような私のアプローチと著者の持論が合致しているので、そのあたりからも真似することで自分のアウトプット力が上げられそうだと感じた。

読んでわかったこと

実際に読んでみて、以下の新しい「アウトプットの秘訣」を知ることできた。そして1ヶ月程度実際に実践してみて結構効果を感じている。
他にも実践しているものもあるが、ここでは特にいいなと思ったTipsとその効果をいくつか書いておく。 なお、節のタイトルの数字は本著内のTips番号である。

40 朝にTODOリストをつくる / 32 手で書く

  • 朝その日のTODOリストを作り1日の流れを確認する
  • 電子でなく手で書くことで記憶に残す。

手書きで朝TODOリストを作るようにした。以前より手帳に日記を書いていたのだが、最近はGitHubのプライベートリポジトリに書くようになっていた(手書きだと全文検索できないためあとで思い出すのが難しい)。手帳を使うのをやめようかと思っていたが、日記のページに毎日のTODOを書くようになって住み分けを作ることが出来た。 その日にやりたいことを公私含めて全て書いておくことで「XXXはそろそろ始めないとYYYができなくなるな」と判断出来たり、「急に待ちが発生したけど何しようか?」となったときにイチからやりたいことを探すことがなくなった。「大したことないけど今日やっておきたいこと」のやり忘れもなくなった。 TrelloなどのWeb上のタスク管理ツールでもよかった(実際まだはいる)のだが、私はChromeをアクティブにするとすぐ道草を食ってしまうので手帳というツールがとても合っていた。

42 ひらめく1 / 43 ぼーっとする

  • リラックスした時間、ぼーっとした時間を持つ
  • ぼーっとしたがもったいないとテレビやスマホを使うのをやめる

「創造性の4B」というアイデアが生まれやすい場所があるらしい。

  • Bathroom(入浴中・トイレ)
  • Bus(バス・移動中)
  • Bed(寝ている時、寝る前、起きた時)
  • Bar(お酒を飲んでちょっとリラックスしている時)

また、ぼーっとしている時間がもったいないとテレビをみたりスマホをいじったりするとデフォルトモード・ネットワーク(DMN)を妨害し脳の疲労につながるらしい。

私は焦燥感に耐えられず眠いまま本を読んだりスキマ時間などにいろいろ詰め込んでしまうことが多かった。 ぼーっとするときはぼーっとすると決めた。確かに職場で座っているときよりシャワーを浴びたりしているときのほうがよいアイデアや解決策が生まれると実感しているので、「無」な時間を意図的に作っておくことも大事だと感じた。

52 140字で伝える要約力

  • 要点をまとめて他者に伝える要約力を鍛えるためにTwitterなどのSNSに要約を書いてみる。

外出した時や奮発してご飯を食べたとき、今までは無機質に写真をSNSに上げていただけだったが、感想や要約を書いてアップするようにした。やってみると語彙力が足りなかったり、短文で状況をまとめたりする必要があって難しい。「訓練のためにやっている」という意味合いが強すぎるとつまらない人生になってしまいそうだから、何かしらのきっかけやイベントがないと言葉をまとめる機会がないので、エクササイズとしてとても良い。私は物覚えが悪いので、きちんとその瞬間を記録しておくという意味でもよさそうだ。

TRAINING その3 読書感想を書く

  • 簡単な内容でもいいので感想を残しておく。

自分の言葉にアウトプットしておくことで「読書」というインプットを記憶に定着させることができる。この記事こそ読書感想文だが、以前より読書した本は原則感想記事を書くようにしていた。 読書感想文は難しい。プログラムなどは期待結果が得られるまで(あるいはテストグリーンになるまで)実装するというおぼろげながらもゴールを定義できるのだが、感想文になるとどこまで書けばいいのか、あるいはどのようなアプローチでまとめていけばいいのか毎回迷っていた。要約だけ書いて内容の無断公開状態になってしまうのも悲しい。そのため下手な技術記事より時間がかかっていた。

アウトプット大全を読んで以下の読書感想文の骨子を得ることが出来た。

  • ビフォー
  • 気づき
  • TO DO

この骨子を元にまとめていくことで適度な量で流れがある感想記事を書けるようになった気がする(実際この記事もその構成になっている)。

その他

以下のTipsはすでに他の情報から有効性を得ていたりして、読む前から出来ていたので継続していきたい。詳細は本著を参照してもらいたい。

  • 47 構想をまとめる
  • 53 目標を書く
  • 57 メールを書く
  • 64 集中する
  • 67 始める
  • 77 眠る
  • TRAINING その6 ブログを書く

今後どう活かすのか

実際にいくつか自分の生活にTipsを取り入れてみてたしかに自分の日々のアウトプットの精度が向上した。アウトプット力を向上させることでインプットの量を増やしたり、インプットしたことの定着力を上げられそうだ。 80個のTips全てを実践することはないとは思うが、自分の生活に合いそうなものは他のTipsも取り入れてアウトプットの生産性を上げていきたい。

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